Hiroの生活

日常の生活での出来事を書いています。

【ドイツでマイスター】整形靴 職業訓練 その1

今日はドイツで職業訓練、またはマイスターを目指す方々の一例として自分のことを書いて見たいと思います。

 

私は芸術大学で服飾を専攻して、その後都内の靴の専門学校で靴づくりを学びました。

その時に整形靴を知り、興味を持ち始めました。

人と少し違ったことがしたかったんんだと思います。

 

卒業前進路について色々悩みました。

ドイツに行くことは決めていたのですが。

今はまだ早いという思いと、初めての海外留学に少し躊躇していたのだと思います。

 

2社ほど就活もしました。

しかし心は読まれてしまうものですの。

1社からはお祈りメールが来ました。

もう一社は保留にされたまま返事が来ませんでした。

 

卒業まじか。

どうしようかまだ迷っていました。

 

その時にたまたまドイツにこれから留学する方に出会ってお話お聞くことができました。

 

そこで何か吹っ切れたのでしょう。

 

行ってしまえ!

 

ということで、ドイツに渡りました。

英語も中学レベル、ドイツ語もゼロからにスタートでした。何も準備はしていなかったのに留学してしまいました。あの時は希望に満ち溢れていて恐怖はありませんでしたが、今思うとあの時の自分が怖いです。若気のいたりってやつですね。

 

初めは4ヶ月半語学学校通いドイツ語の勉強漬けです。語学全くもって身につかず相変わらずの自分の馬鹿さに呆れる毎日でした。

 

そうこうしてる間に職業訓練が始まりました。

ドイツの場合基本夏休み明けが年度の始まりです。普通整形靴の場合3年半の職業訓練ですが大学を卒業しているって事で2年8ヶ月に短縮してもらうことができました。

これは基本会社や学校との話し合いで決まります。

 

初めの会社はハーゲンという町にある小さな整形靴の会社でした。

社長ともう一人のマイスター、そのほかに3人の職人と見らないの私、後は販売員けん事務担当の女性が2人いました。

 

小さい会社であったのみんなとても親切でしたが。忙しい時は何も教えてもらえず、暇な時は一日中掃除という日が続きました。

ただ小さい会社なので全行程作業を見ることができたということでは悪くなかったのかもしれません。

ドイツで職業訓練をする上で重要なのが会社によって学ぶことが全く違うことです。

同じ職種でも見習いに協力的な会社とそうでない会社があります。それぞれの会社に長所、短所はあると思いますが、やはり当たり外れもあります。

 

ただ自分の責任の場合もあります。

ここは日本ではなくドイツだということです。

待っていても始まりません。

自分で不満があったら言いましょう。

私たちはドイツ人と違い学ぶためにドイツに渡ったのです。無駄な時間は過ごしてられません。

 

この見習い期間でそれは学べたと思います。

 

そのほかに当たり前ですが

人材?同僚も大切です。

 

私の場合運良くとても親切なマイスターに出会うことができました。

このマイスターは社長ではないのですが、幼い頃トルコから移住してきて苦労してマイスターを取ったということもあり、ドイツ語の出来ない私に手取り足とり丁寧に教えてくれました。

 

彼がいなかったらきっとこの会社やめて他の会社を探していたと思います。

 

見習いの期間でも会社を変えることができます。よっぽどのことでない限り難しいですが。

何度話し合っても解決しない場合、思うように学べなかったり、いじめにあった場合。

Handwerkskammer手工業会議所に

相談しましょう。

会社との仲介入ってくれたり、新しい会社を探す手伝いをしてくれます。

 

前にも話しました、職業訓練中週に1、2回職業学校に通わなくてはなりません。

この日は会社は休みで学校だけです。

ここで専門知識や数学、宗教、体育の授業があります。専門分野以外はっきり言ってほぼ意味のないものですが最終試験に出る範囲なので仕方なく勉強しなくてはなりません。

ドイツ語の勉強ということで割り切りましょう。私はドルトムントにある職業訓練に通いました。あのサッカーで有名なところです。

まだ香川選手は来てなかった頃ですが。

学校も何校かあります、ただ地区によって行く学校が決まっていたのでドルトムントになりました。

 

後で知ったのですが何校かある中で一番出来の悪い学校でした。しかしドイツ語の苦手な私には好都合だったのかもしれません。

 

授業の聞き取りはやはり大変でした。

早口で言われた日には全くノートが取れませんでした。隣の人の丸写しです。

小テストも教科ごとにあります。

毎年通知表ももらいます。

しかも社長に見せてサインをもらわなくてわなりません。

 

テストも初めの方は赤点でした。

ドイツ語で少しでも言い換えが違うとうまく理解できなかったり、うまく文章が書けなかったりしました。

テスト前の週末ほぼ勉強勉強していました。

中盤や訓練の終わり頃になるクラスでも結構良い点数を取ることができるようになったいました。同僚からはドイツ語できないのに何で点数いいんだこいつみたいな感じで見られていましたが。話すのと書くのは別です。

努力もドイツ人の何倍もしましたし。

自分で言うのもなんですが当たり前の結果です。しかも地区では最高に頭が悪い学校ですから。

ここでビリでは下の下ですしね。

やらなきゃいけなかったんです。

 

職業訓練中盤に入ると中間試験があります。

これは学校での試験ではなく。

地区の全員が一斉に受けます。

つまり一番馬鹿な学校の私たちにとっては難題の試験です。

実技もあります。

こちらは毎年ほぼ同じで課題も試験2、3ヶ月前には発表され会社でそれに向けて練習します。

ただ、先ほど述べたように協力的な会社とそうでない会社があります。

私の会社は非協力的でした。

ただ日本で靴作りの知識はあったの全く問題なかったですが。テストの2日前にちょこちょこっと練習させてもらったくらいです。社長はテスト前に有休で2週間旅行に出かけました。

勿論、会社は忙しくなり見習いに教えてる暇なんかありません。

そんな時でね、あのマイスターです。

ドイツ人は基本残業しないのですが、親身に教えてくれました。

 

中間試験は基本合否はないです。

ただ余り成績が悪い場合留年ってこともあります。これも会社と学校の話し合いです。

 

結果ですが。実技の点数はそこそこ良かったです。理論はギリギリでした。

 

その後また日々の生活が続きます。

 

そしていよいよ職業訓練最期の試験です。

 

 

 

 

長くなってしまったので続きはまた後ほど...